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進相コンデンサ及び直列リアクトル
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150-9 進相コンデンサ及び直列リアクトル
  1. 進相コンデンサは、その容量が300kvarを超過した場合には2群以上に分割し、かつ、負荷の変動に応じて接続する進相コンデンサの容量を変化できるように施設すること。
    ただし、負荷の性質上接続する進相コンデンサの容量を保守上変化させる必要のない場合は、この限りでない。


  2. 進相コンデンサの回路に開閉装置を設ける場合は、150-3表の適用区分に従い設けること。なお、負荷変動により進み力率となる場合は、進相コンデンサの回路に開閉装置を施設すること。

    150-3表 進相コンデンサの開閉装置
    進相コンデンサの定格設備容量 開 閉 装 置
    遮断器
    (CB)
    高圧交流負荷開閉器
    (LBS)
    高圧カットアウト
    (PC)
    高圧真空電磁接触器
    (VMC)
    50kvar以下
    50kvar超過 ×
    [備考1] 表の記号の意味は次のとおりとする。
    1. ○は、施設でjきる。
    2. ×は、施設できない。

    [備考2] JIS C 4902 (高圧及び特別高圧進相コンデンサ及び附属機器)において、「定格設備容量」は、コンデンサと直列リアクトルを組み合わせた設備の、定格電圧及び定格周波数における設計無効電力と定義されており、上記の定格設備容量50kvarは、コンデンサの定格容量では、53.2kvar(6%リアクトル付)となる。

  3. 進相コンデンサの開閉ひん度が多い場合には、開閉寿命の長い開閉装置を使用すること。(推奨)

  4. 進相コンデンサの一次側には、限流ヒューズを施設すること。(勧告)
    [注] 進相コンデンサの保護については、140−4図A及び第2編第1章第200節200-3 5.(高圧進相コンデンサの保護)を参照のこと。


  5. 進相コンデンサの回路には、コンデンサ容量に適合する放電コイル、その他開路後の残留電荷を放電させる適当な装置を設けること。
    ただし、コンデンサが変圧器1次側に直接接続されている場合は、この限りでない。

    [注1] 放電コイルによる放電装置は、JIS C 4902 附属書2(高圧及び特別高圧進相コンデンサ用放電コイル)に適合するものを使用すること。
    [注2] 放電コイルは、開路後5秒以内にコンデンサの電圧を50V以下にする能力があり、また、放電抵抗内蔵形コンデンサの放電抵抗の場合は、開路後5分以内に50V以下にする能力を有すること。


  6. 進相コンデンサには、高調波電流による障害防止及びコンデンサ回路の開閉による突入電流抑制のために、直列リアクトルを設置すること。(勧告)

  7. 系統でよく問題になる高調波のうち、低次で含有率が最も大きい第5高調波等に対して、高調波障害の拡大を防止するとともに、コンデンサの過負荷を生じないようコンデンサリアクタンスの6%又は13%の直列リアクトルを施設すること。(勧告)

    [注1] コンデンサと直列にリアクタンスを有するリアクトルを挿入することにより、第5以上の高調波に対して合成リアクタンスを誘導的にして、電圧波形のひずみを改善することができる。なお、第3高調波を考慮しないのは、一般に三相系統において第3高調波電圧は、内部的に相殺して比較的少ないためである。
    {注2] 高調波抑制対策については、第3編(高調波対策)を参照のこと。
    [注3] 進相コンデンサ及び直列リアクトルの選定にあたっては、260-1(高圧進相コンデンサ及び直列リアクトル)を参照のこと。


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